中国歴史ドラマなら『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』を側用に。

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昨日、日本の友人に頼んでいた荷物が届いた。荷物のメインは、本当は台湾の友人から頼まれた買い物だったのだけれど、せっかくの機会なので何冊か本を買い込み、それも入れてもらった。そのうちの 1 冊が『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』だ。

本書の「中国時代劇」とは、本サイトでいう「中国歴史ドラマ」のこと。キネマ旬報社から出ている本書は、オールカラーで全 160 ページ。2005 年にファン・ビンビン(范冰冰)が主役を務めた『楊貴妃』から、これまた彼女が主役で日本では最新となる『則天武后』(原題:武媚娘傳奇)まで、おおよそ 10 年ほどの間に発表されたドラマを中心に、本書で紹介されている作品はなんと 55 本!

これまでにも中国ドラマ『三国志』は最後まで魅せる。台湾ドラマ好きの中国語学習者に『蘭陵王』を勧める理由中国ドラマ『宮廷の諍い女』を観る時に押さえたいことといった記事で中国歴史ドラマを紹介してきたが、この 1 冊には、それら作品はもとより、ほかにもさまざまな作品があり、それぞれの魅力が存分に語られているんである。

 

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巻頭では「百花繚乱! 中国時代劇スター 8」として、リウ・シーシー(劉詩詩)やニッキー・ウー(呉奇隆)、ウィリアム・フォン(馮紹峰)など、ドラマを観る際に欠かせない注目の俳優陣を、その略歴や代表作、ドラマ中の写真と合わせて紹介する。本の主軸となる特集「時代で読み解く中国時代劇」では時代を、古代中国・春秋戦国、秦〜漢、三国時代〜晋・隋〜唐〜宗、元〜明、清に分けて、それぞれに大まかな歴史の流れと年表、地図などが解説され、その上で各時代を舞台にしたドラマの概要や人物相関図、見所が紹介される。

キャッチコピーに「歴史がわかると100倍楽しい!」とあるが、まったく同感である。読みながらあやふやだった歴史的な知識が整理され、背景をしっかりとつかむことができる。たとえ自分が観たドラマであっても、各ライターさんが紹介する見所は必ずしも同じ切り口ではないし、深く説明されていて(ああ、あれはそういうことだったのか)と改めて知ることも多い。

最終記事では、各ドラマが落とし込まれた年表が見開きでまとまっていて、わあああ!と興奮してしまった。もう、これは文句なく側用参考書に決定。

中国時代劇で学ぶ中国の歴史 (キネマ旬報ムック)

ところで、中国歴史ドラマにまつわる本は、もっと出てもいいのではないか。というのも、中国四千年の歴史はさすがに 1 冊では到底収まるはずがない。韓国ドラマの歴史物を扱った本なんて、1 冊どころではない。選択肢がたくさんあってなんともうらやましい。わたしが手にしたのは本書の 2 刷で、増刷がかかっているくらいだし、ぜひこれ、年度版にしていただきたい。なぜって、中国歴史ドラマは続々と新しい作品があるのだもの。

さらに欲を言えば、同じように時代で読み解いた映画版のムックがほしい。さらにさらに欲を言えば、三国志をテーマにした映像作品に絞るとか、清代を扱った作品総ざらいで比較するとか、もっと細かなテーマで企画を立てて 1 冊にする、なんてどうだろう。結構いろんな企画ができる気がする。

と、ちょっと横道にそれたが、歴史ドラマ好きにも台湾ドラマ好きにも、おすすめの 1 冊。自分が観ている作品だけではなく、次の作品探しにも役立つし、何よりドラマをもっと楽しみたい人の側用として活躍すること間違い無しだ。

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