台湾ドラマで観たうぶ毛と化粧の話

koma台湾に留学する前のわたしの教科書は台湾ドラマだった。2012 年から13 年にかけて主に BS で放送されていた台湾ドラマはすべてチェックしたし、それ以外にもネットを使って毎日何時間も観ていた。世の中では韓国ドラマが流行っていたけれど、異母兄弟、事故、病気、親の死など、主人公がどんどん追いつめられていく印象しか持てず、わたしはどうにもハマれなかった。それに対する台湾ドラマの印象は、軸が明るくて、観ていて飽きることがなかった。困難も含めて、どこか人生をユーモラスに描く台湾ドラマは、時折つじつまが合わないところがあったとしても、なんだか観ていてホッとするのだった。

 

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台湾ドラマの火付け役《流星花園》(花より男子)まで遡り、ジョセフがあまりに入江くんで驚いた《惡作劇之吻》(イタズラなKiss)、イーサン・ルアンのコミカルな演技が光る《命中注定我愛你》(ハートに命中!100%)、わたしにはスラムダンクの実写版に見えた《籃球火》(ホットショット)、主役コンビが素敵な《就想賴著妳》(君には絶対恋してない!)、子役の演技に大泣きした《下一站,幸福》(秋のコンチェルト)、映画化もされた《痞子英雄》(Black & White)、そして、女性に勇気を与える《犀利人妻》(結婚って幸せですか)、チェン・ボーリンが大ブレイクした《我可能不會愛你》(イタズラな恋愛白書)など台湾ドラマ史の中でも話題になったのはほとんど網羅しているんじゃないだろうか。ドラマのほかにも《悲情城市》《不能説的秘密》《海角七號》《艋舺》などの映画も含めて留学するまでに観た作品数は約 60 本になっていた。

あんまりたくさんを一気に観たものだから、どれかは残念ながら覚えていないのだけれど、驚いたことがある。それはキスシーンで女優さんのうぶ毛がそのまま映されていること。脚本の細部が詰め切れてないことや、セットがちょっと雑なことにあれ?と思ってはいたけれど、うぶ毛が丸写しになっているのにはこれも台湾かと驚いた。もちろん全部ではない。

青木由香さんがその著書『奇怪ねー、台湾』で「日本の女の子、台湾の女の子」として両者を比較して「だって、健康的。はつらつ。スタイルよし。姿勢よし。笑顔が多い」と台湾に軍配を上げ、最後に「あとはヒゲだけ剃ればいい」と描いているのは象徴的だ。ラブコメの肝ともいえるシーンの許容度の高さ。日本ではきっとNGだろうなあと思ったけれど、じゃ、どっちがいいのか。やっぱり台湾のほうが生きるのがラクだと思うんである。

 

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日本で化粧は、女性として身につけなきゃいけない基本の動作、みたいな扱いだ。社会人になると、たいてい化粧してどんどん厚塗りになっていく。女性のたしなみとしていわれているけれど、あれは本当にそうなのだろうか。「化粧しないと外に出られない」って、いまではおかしいんじゃないかと思い始めている。中国の纏足とどう違うんだろうか。

留学に来てすぐの頃、ある日本人の留学女子が言っていた。「だんだん化粧するのがめんどくさくなるんだよね」その日の彼女はスッピンだった。でも、とてもきれいだった。わたしはそれはとても正常な文化適応だと思う。人を不快にさせないように、小奇麗にすることは大切だけれど、30分以上かかる化粧って、もはや必要ないんじゃないだろうか。ヒト科ヒトの暮らしに合ってないんじゃないか。そういえば「しなきゃいけない」って誰が決めたんだろう。法律だってない。お化粧が好きな人もいるけれど、残念ながら化粧で人格までは隠せない。動作でバレる。言動でバレる。人は外見だけで判断しない。それならやっぱり、楽なほうを選ぼうよ、と思うんである。追いつめないでほしい。ニッポン女子を。

 

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