クラウドで応援する日本翻訳大賞

translateホームズとアンがいなければ、子ども時代の読書はひどく貧しいものだったに違いない。読書の素晴らしさに目覚めたのも、これら海外作品が日本語で読めたからだ。それに気づいたのは、本当にごくごく最近のことだ。そのくらい、翻訳作品が子どもの頃から親しんできた作品形態の一つだということに気づかないでいた。今年の上半期にはNHK連続テレビ小説で「花子とアン」が放送されて話題になっていた。残念ながら見られなかったのだけれど、漏れ伝わってくる様子でいてもたってもいられなくなり、Kindle で『赤毛のアン』を買って一気読みしてしまった。先日、Twitter を見ていたらこんなツイートが流れてきた。

 

スポンサーリンク


 

リンク先をのぞいたら、こんな一文が飛び込んできた。以下抜粋。

世界のなかでも豊かな翻訳文化をもつと言われている日本ですが、不思議なことに翻訳者を顕彰する賞はこれまでほとんどありませんでした。そこで「もっと翻訳者に光があたるように」と翻訳家の西崎憲が発起し、設立を決めたのが<日本翻訳大賞>です。より多くの方々に翻訳業界の状況を知っていただき、ご支援をお願いするためにクラウドファンディングを利用させていただくことにいたしました。どうか、みなさまのご理解とご支援をいただけますようお願い申し上げます。

考えてみれば、芥川賞直木賞に始まり、ノンフィクションの大宅賞、書店員が選ぶ本屋大賞など、素晴らしい作品に贈られる賞はあるけれど、そこまでのネームバリューをもった翻訳の賞が思い浮かばない。いくつか賞はあるそうだが、少なくともわたしは知らなかった。読んですぐに応援することを決め、手続きを済ませた。出資したのは 1 万円。大奮発である。でも、こういうプロセスにかかわることができることに、なんだかワクワクした。

話を少し台湾に引きつけておこう。もっと台湾というサイトがある。わけあって離れてしまったが、今年の 8 月まで、このサイトを運営する側にいた。「台湾ブックセレクション」というコーナーで紹介されているのは、日本で未刊行の台湾作品だ。ここの仕事にかかわったのは、『台湾海峡一九四九』という翻訳作品がきっかけだった。台湾の複雑な歴史をひも解くのは、なま易しいことではない。単に旅先としてだけではなく、日本語で台湾のことを伝える。その取り組みの大切さは、日本から台湾にやってきて強く感じる。

「日本翻訳大賞は小説、詩、人文学書、児童文学などを広くカバーしたいと思っています。言語も限定しません」とある。台湾にいる身としては、言語もジャンルも限定しないというのがとても素敵だと感じた。今まで台湾のことをあまりにも知らなかった。でも、サイトの仕事を通じて、いい作品はたくさんあるし、日本語に訳す人も増えてほしい、と考えるようになった。日本翻訳大賞が設立され、いつの日か、台湾の作品が大きく注目されたらなあ…と夢が広がるんである。とにかく、日本翻訳大賞、応援してます。

 


 

スポンサーリンク


 

Post Navigation