【TIDF】「時代との対話」-第10回応募数が過去最高に。

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第 10 回台湾国際ドキュメンタリー映画祭(TIDF)コンペティション部門は 2015 年 12 月 10 日に申込締切を迎えた。応募総数は 1,700 作品と過去最高、参加は 117 か国・地域に渡る。豊富な中にも「難民の境遇」を考察するなど世界の動向をとらえた作品もあり、TIDFの「時代との対話」というテーマへの意欲が感じられる。

TIDF は 1998 年に始まり、2016 年で第 10 回となる。アジアにおけるドキュメンタリー映画祭の一つとして、華人社会に与える影響力も大きい。ドキュメンタリー映画へのアートとしての思考や取り組みを推し進め、また独自性、創造性、そして人間性を兼ね備えた優秀な作品の拡大に取り組んできた。インターナショナルコンペティション、アジアインサイトコンペティション、台湾コンペティションという三大部門のほか、華人ドキュメンタリー賞、ニューエイジビュー賞などあわせて 11 の特別賞を設け、アジアのドキュメンタリー映画祭としては最高額の200万元(=約700万円)という賞金を設けている。

2 年に 1 度の開催には、優れた作品が数多く集まる。参加作品は、形式が革新的というだけでなく、観察から世界の趨勢まで、映像を通して社会との対話を試みるものばかり。インターナショナルコンペティションへは 1,210 作品が参加する。これまで同部門では社会運動、地方自治といったテーマが多かったが、今回は難民、女性の権利、生態系、環境保護、また代替療法なども見られ、制作者が現状に問いを立て、思索し、社会にアクションを起こす姿が見て取れる。

映画の制作条件面で、アジアは欧米には及ばぬものの、その複雑かつ多様な歴史や文化が、作品に強烈な魅力を生み出している。そこで、作者や独自の観点をもった優秀な作品を支援すべく、前回からアジアインサイトコンペティション部門を設け、作品を通じて世界の認識を深めている。今回、同部門には、東アジアでは日本と韓国、東南アジアからフィリピン、インド、またイランやレバノンといった西アジアなどから合計で 490 本の応募があった。本質を突いた映像で地域の特色をとらえ、差別化しながらも普遍的な内容を扱った内容ばかりだ。豊かで創造力にあふれ、アジアの多様性をとらえている。

台湾からは、今年も計 186 作品と安定した応募数があり、テーマは解体、環境、文学、芸術、実験といった内容に及ぶ。注目すべきは中国からの応募だ。全体の 10 分の 1 を占める183 作品と過去最高を記録し、台湾に次いで応募の多い国となった。香港については「雨傘革命」の作品が多く、シンガポール、マレーシアでは応募数が大幅に増加していることなどは、TIDFがアジアと華人社会への影響が拡大しつつあることの証しだろう。

第 10 回では、インターナショナルコンペティション、アジアインサイトコンペティション、台湾コンペティションの 3 部門それぞれで 15 作品を上映する予定。独自性と創造性を兼ね備えた優秀な作品を通じて、ドキュメンタリー映画というユニークな世界をお届けする。来月下旬には上映リストを発表し、映画祭本番は 5 月 6 日〜15 日の間、華山光點、新光シネマなどを会場に開催される。詳細は公式サイト(http://www.tidf.org.tw/zh-hant)で。(訳:田中美帆)

本原稿の原文はこちら↓
與時代對話 第十屆台灣國際紀錄片影展競賽報名數再創新高

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