観光競争力レポートで日本は 9 位。ならば台湾の順位は?

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しばらく前にハフィントンポスト日本版で「【観光競争力】日本は初のベストテン入り 他のアジアの国は?」が伝えられた。5月8日付けの記事はこちら

このレポートを発表したのは、世界経済フォーラム(WEF)という団体。ハフポの記事によるとダボス会議というのを主催しているらしい。いや、その会議の名前、ニュースで聞いた記憶はあるけれど、意味はよくわからない。そんで、コトバンクで調べてみると、知恵蔵やら朝日新聞のキーワードなど、いろいろあるが、一番わかりやすかったものを紹介しておく。

 

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スイス・ジュネーブに本拠を置く非営利財団、世界経済フォーラム(WEF)が毎年1月に保養地ダボスで開く年次総会。世界経済や環境問題など幅広いテーマで意見交換する。世界の主要企業約1千社からの年会費(1社当たり4万2500スイスフラン=約330万円)や参加費、スポンサー費で運営。今年は世界各国の政財界のリーダーや学者ら2500人超が出席した。ドイツ出身の経営学者クラウス・シュワブ氏が71年に創設。87年、西ドイツ(当時)外相の演説が冷戦終結の始まりを示したとして注目を集めた。政財界のトップが主張や存在感をアピールする場としても活用するようになり、ダボスでの議論は世界に強い影響力を持つまでになった。日本からは01年に森首相(当時)が現職の首相として初めて出席。08年の福田首相、09年の麻生首相と2年連続で演説している。
(2009-02-02 朝日新聞 朝刊 3総合)

このレポートを、一次ソースであるWEFのサイトでデータをダウンロードしてみた。

まず台湾は総合 32 位。ほかのアジア各国は、シンガポール 11 位、香港 13 位、中国 17 位、マレーシア 25 位、韓国 29 位、タイ 35 位、インドネシア 50 位、インド 52 位、フィリピン 74 位、ベトナム 75 位、モンゴル 99 位、カンボジア 105 位、といったところ。同じ太平洋に位置するオーストラリアは 7 位、ニュージーランドは 16 位である。また上位は、スペイン、フランス、ドイツ、アメリカ、イギリス、という順だった。

調査項目は 122 あり、大きく分けると、ズバリ観光的な項目はもちろん、経済環境、医療、交通などインフラ、安全性などが対象となっている。ちなみに日本と僅差のシンガポールだが、全項目のうち 1 位だった項目数が 8 つだった日本と比べると、その倍となる 16 項目が 1 位にランクされたのに、総合ランクでは辛くも日本より順位を下げている。台湾も順位こそ 32 位だったが、たとえば、モバイルネットワークのカバー率は 1 位(日本は 39 位)だし、その他細目で日本より評価が高いものが 32 項目あった。

データを元にいくつかの項目で、日本と台湾を比較するとこんなふうだ。

項目 日本 台湾
Business environment 27th 5.12 21st 5.27
Safety and security 22nd 6.05 24th 6.03
Health and hygiene 13th 6.43 30th 6.13
Human resources and labour mark 15th 5.20 25th 5.10
ICT readiness 9th 6.00 26th 5.41
Prioritization of Travel & Tourism 20th 5.44 82nd 4.41
International Openness 16th 4.16 28th 4.07
Price competitiveness 119th 3.75 38th 5.04
Environmental sustainability 53rd 4.30 69th 4.09
Air transport infrastructure 19th 4.54 47th 3.40
Ground and port infrastructure 17th 5.29 16th 5.40
Tourist service infrastructure 75th 4.11 77th 4.05
Natural resources 30th 3.94 62nd 3.01
Cultural resources 6th 5.92 23rd 3.25

データは人によって切り取り方によって見え方が違ってくることがあるものだと思う。また少なくとも、自然資源の項目に関しては、そこまで台湾のランクが低いとは思えないんである。たとえば、台湾には 3000m 級の山は数百単位ある。日本は 20 座ほどしかない。南国というイメージが強いけれど、台湾最高峰の玉山は 3,952m と日本より高い。高ければいいってもんでもないけれど、高山が多いということは、同時に、日本でいうと屋久島のように一つの島の生態系の豊かさを表している。固有種もたくさんいるし、澎湖、蘭嶼などの離島は自然の宝庫だ。

国際的な評価がすべてではない。台湾は世界遺産登録されていないことも、こうした調査に影響を与えている(実際、調査対象項目に世界遺産はカウントされているし)。けれど、なんていうか知られてないだけなんじゃないだろうかという気がしてならない。それに、地図を見ながら、これもまた南北問題かもしれない、とふと思った。


 

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