発注者も受注者も考えなきゃいけないライター仕事のお金の話。

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このところ、2 つだけど1 つ、みたいなことで、悶々としている。

1)
原稿の納品を終えたのだが、音沙汰がない。意を決して版元の編集担当者に原稿料のことを訊ねたら、編集を委託している外部編集者から連絡が行くことになっている、と言われて結局、原稿料は今もってわからずじまい。理由はある程度、想像はつく。だけど、やっぱりモヤモヤしている。外部の編集に聞けって話なんだけど、もう、なんだか完全に心が折れてしまって訊く気にさえなれない。

これについては、出版社で雑誌の編集部にいた頃、学んだこととも関係する。当時、お願いしていたライターさんから、お金についてはしっかり伝えてほしい、と言われたからだ。若かったこともあって最初にこの話が出された時、正直、びっくりした。というのも「お金の話はしない」はいいことだと思っていたから。でも、仕事上ではまったくダメな姿勢だ、ビジネスとしては通用しない考え方なのだ、と教わった。今頃になって、それはこういう気持ちになるんだな、ということに気づく。

クライアントはいろいろなので、対応や金額だってマチマチだ。だけど、今回学んだのは、金額がわからない話はこうも自分をザワつかせるんだ、ということ。少なくともわたしは、金額提示のないお仕事はこれ以降、引き受けないことに決めた。自分が減る。

世の中の版元編集の皆さん、ライター、校正、翻訳、外部編集、カメラマン、イラストレーター、組版、デザイナーなど、とにかく自分の担当する本にかかわるメンバーにお金の話をしないで仕事するのは止めましょう。これ、たとえば印刷所とか製紙工場と値段の話しないってことはまずないはず。でも、コンテンツにかかわる人たちがあやふやにするのは、表面的にはよく見えたとしても、お互いによい仕事に向かない気がする。

そしてこれ、改めて昔の自分に向けても言いたい。ちゃんと言いなさい、それも編集者の仕事だよ、ってね。

 

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2)
原稿を引き受けたものの、始めてみると仕事量が想像していた以上に膨大で、自分の見積もりの甘さに凹んだ。とにかく工数がかかり過ぎていて、割に合わない感が頭をもたげてきた。見積もりが甘かった、という自覚はしっかりできたので、今後、どうするかを考えることにした。ネットサーフしながら、いくつか参考になったことがある。

「ライターや著者が書いた「原稿料」はどれくらいもらえるか」(記事はこちら)には、(社)日本編集制作協会発行「EDITOR’S DIARY」の「編集制作業務料金の目安」を出典元として、具体的な料金の目安になる数字が紹介されている。

ただ、ここに紹介されている数字だけでは、もはや判断できなくなっている。理由はメディアの違い。紙と WEB では作業が大きく異なるのだ。

一般的に紙媒体では、書く仕事と撮る仕事はライターとカメラマン、というように職業名から違う。もちろん予算などによって、ライターがカメラを兼ねることもないわけではない。それが WEB 媒体の場合、リサーチから写真手配、撮影、時には原稿アップの作業も含まれる。言ってみれば、ライター兼カメラマン兼組版みたいなことで、もう「ライター」という名詞には収まらなくなってきている。

参考になったのは、schoo での授業。たまたま無料期限が迫っているという案内があってサイトを開いたら、ノオト所属の朽木誠一郎 @amanojerk さんが受け持つ「Web ライターがステップアップするための工数管理と案件判断」というタイトルを発見。受講した。

授業では、WEB ライターの 1 記事にかかる工程を具体的に細分化し、原稿を成り立たせている要件を洗い出し、「人日単価を設定する」ことの必要性を丁寧に説明してくださっていた。ドンピシャ!でわたしに足りなかった考え方が提示されていてスッキリ。

仕事内容と提示された金額だけで自分の仕事として引き受けるかどうかを判断するのではなく、作業内容やその量と所要時間、さらには自分の人日単価に合うかどうかなど、見極めるための材料を自分で準備しなきゃいけないな、と道筋が見えてきた。

ところで。1)も2)もお金にまつわる話である。

お金の話って、やっぱ、発注者である相手にもちゃんと話してもらわなきゃいけない。だけど、もっと大切なのは、受注する側のライター(=自分)もちゃんと考えなきゃいけないってこと。版元の編集者だった頃は、原稿 1 本を何時間で終わらせられるか、1 件のリサーチに何時間かかるか、なんてちゃんと考えたことがなかった。おかげさまでいただく仕事を進めながら、考えなきゃいけないことに気づいた、という次第。こうしたモヤモヤやイライラをしないためにも、今回のことを反省材料として次に生かそう、そう決めた。自分を減らさないためにも。

今日の写真は大哥にもらった MacBook Airより大きなノート。方眼で大きく書けるのがとても気に入っている。アタマの整理にぴったり。

 

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