台湾留学に利用したい奨学金の話

slide05日経ビジネスの記事「「卒業後は借金地獄!」教育費“親任せ主義”で沈みゆく日本」を読んだ。教育費を政府ではなく親が払わなきゃいけない国でいいわけがない。そのことが、どれほど次の世代の育ちに影響するか。親にお金がなかったら、子どもは学べない社会でいいのか。実際、数ある省庁の中でも文部科学省の予算が低いことはよく知られる。子どもを産めだのなんだのいう国が、人を育てることにお金をかけずにいるのって、有言不実行の最たるもんだ。そんなだから、親たちが保育園代や入学金に苦労する。あなたが教育費に悩むのは、あなただけの問題ではなくて、社会構造の問題なんだよ。代替策に奨学金制度があると思うかもしれないけれど、利子まで付けて返還しなきゃいけないのばかりで、結局払わなきゃいけない。そんなの、借金と言わずに奨学金と言い換えている分、もっと卑劣で手が込んでいるとわたしは思う。

そんなふうに日本の大学で学ぶ費用を心配するなら、海外で学ぶ、という選択肢がある。たとえば台湾政府の奨学金は、日本政府に見習っていただきたいくらい太っ腹だ。第一に、返還なんて必要ない。こういう奨学金をこそ、本当の「奨学金」と呼びたい。概要をかいつまんでご紹介しよう。

 

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奨学金は、学部・大学院向けの「教育部台湾奨学金」と語学留学生を対象とした「教育部華語文奨学金」の 2 種類ある。あえて強調するが、語学留学生にも奨学金制度があるんである。支給金額は以下のようにある(以下すべて 2014 年度資料に基づく)。

(1)教育部台湾奨学金
 ①学費及び雑費:1学期NT$40,000元以內
 ②生活費:
  大学:月額NT$15,000元。
  大学院:月額NT$20,000元
(2)教育部華語文奨学金:月額NT$25,000元(学費は自費となる)。
(注)その他、奨学金支給期間中の保険及び宿舎等の費用はすべて自己負担とする。

そして支給期間はこんなふうになっている。ちなみに、学部卒業生の初任給は一般に NT$22,000〜25,000 といわれる。上記の額がいかに充実しているかは、ここからぜひゆっくり想像してほしい。

(1)教育部台湾奨学金
 ①大学:2014年9月から2018年8月までの4年以内の期間。
 ②大学院の修士課程:2014年9月から2016年8月までの2年以内の期間。
 ③大学院の博士課程:2014年9月から2018年8月までの4年以内の期間。
(2)教育部華語文奨学金:2014年9月から2015年8月までの2カ月以上1年以内の期間。

 

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大学も大学院も語学留学も、行けるんだ、と希望をもてる金額と期間が準備されている。人数はそれぞれ 18 人と 12 人。狭き門とあきらめるか、出すだけ出してみようと思うかは、受け取る側次第だろう。

台湾大学語文中心に在籍していた当時、どのクラスにも奨学金生がいた。日本だけではない。世界中から奨学金制度を利用して中国語を学ぶ。この制度、日本人にはあまり知られていないようだった。かく言うわたしも語学留学に奨学金をいただいた一人だ。大いに助かったし、だからこそ人生は広がった。

声を大にして言いたい。語学留学にも返還無用で利用できる。中国語を学びたい人、奨学金の利用を考えてほしい。

「教育は国家百年の大計」といわれる。明治期の本を読んでいると、江戸時代にあった寺子屋が学校へと変化して、その後の国づくりにいかに大きな役割を果たしているかがよくわかる。それはきっと、学ぶということには、どうしたってお金と時間がかかるというコンセンサスがあったんだ。そう思わずにいられない。学びたい人が学べる機会が広がるよう、心から願う。

奨学金情報)
台湾教育部の奨学金に関する情報はこちら
※日本語の資料もある。怖がらずに見てみてほしい。

 


 

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One Thought on “台湾留学に利用したい奨学金の話

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